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石油パニック

新聞記事 1973年秋「第四次中東戦争」が勃発、「第一次オイルショック」が始まりました。石油依存率の高かった日本は、トイレットペーパー買占め事件が起きるなど、経済に大打撃を受けました。プラスチック原料は石油からダイレクトに製造されるものですので、その値上がりは凄まじく、まさに日々目の前で、原料売買のため大量の現金が飛び交いました。しかしながら、パニックの例に洩れず、実態を超えた異常な値上がりにはいつか終わりが来ます。ある日を境に価格が下がり始め、その後は暴落の一途でした。


その翌年、各社では売り損ねた原料の高値在庫に困っていました。ある情報を聞きこんだ私は、機転を利かし、各社の在庫原料5,000トン以上を香港に売り捌くことが出来ました。この時は皆にかなり喜ばれました。


インターネットが普及した現在ではとても想像できませんが、当時は世界経済にはタイムラグがあり、日本で起こった原料パニックが、香港では1年遅れでやってきたという訳です。またその手の情報が知れ渡るのにも時間がかかったのです。勿論時間が勝負ですから、高値在庫を持つ会社に片っ端から買い注文をかけ、短期間で売却しました。その際には香港−大阪の日帰出張も経験しました。 石油パニック後の原料価格の暴落は、プラスチック業界にとってはかなりの痛手でしたが、視点を変えるとそれも新たなビジネスチャンスだと思い知りました。ピンチはある意味でチャンス、でもあるのです。

 

 

 

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